- Vani Devi/Madoka
僕らが旅に出る理由

私たちのヨガスタジオOneness
木曜日は不定期でサットサンガ(スピリチュアルな集い、レクチャー)
を開催しています
先週は「マインド」についてのお話をしました
ハタヨガのクラスが、より多くの人にこういった話を聴く準備になれば、
というのが私たちのスタジオの大きな目的です
約1年前から住み始めたブルガリア
ヨーロッパの東の果て、国境が何度も代わり
500年ものオスマン帝国(イスラム)の支配が終わった頃には
旧ソビエト連邦の影響を受け、約50年社会主義を経験した国
文章にするだけでも「激動」という言葉がふさわしいこの土地が
分析的で権力を疑い、何事も自分達の手ですることを好み、
率直で、感情豊かなブルガリア人の精神性というものを育んだことは
疑いようもありません
それは、私という人間の個性の大部分が「日本」という国の特殊性の
影響を受けていることを意味しています
私たち個人に働くカルマ(因縁)があるように
さらに大きな単位(家族や国家、民族・種族)に働くカルマがあり、
それぞれが複雑に絡まって展開してる世界
その巨大な渦の中のちっぽけな存在である人間が、
自分が一体何によって生かされ、欲望し、喜怒哀楽するのか
そのカラクリを知りたいと熱望し、ヨガを志すのではないでしょうか
無知/ignoranceというものは「盲点」のようなもの
私たちは大抵、その盲点自体が存在していることすら気づかない
だからこそ、快適な環境を離れ、見知らぬ場所で生きてみるということは
自分が「見えなかった/見たくなかった」ものの存在に向き合う
本質的なヨガの練習なのではないかと思うのです
少し勇気がいるけれど
50年前の車が平気で走り、アルファベットも欧米の有名企業の広告も
あまり見かけないこの国で、おそらくたった一人の日本人ヨガ指導者に
見える風景はどんなものか
少しずつシェアできたらと思います
"ぼくらの住むこの世界では旅に出る理由があり
誰もみな手をふってしばし別れる"